何故、プロジェクトマネージャーに観察力と洞察力が必要になるのか?
- 観察力とは、よく知るために注意深く見る力。
- 洞察力とは、物事の性質や原因を見極めたり推察したりする力。
違いは、観察力は目に見えるもので、洞察力は目に見えないものとの説もあります。

共通しているところは、見えるもの、見えないもの(相手の気持ちなど)含めて、しっかり見極める力になります。
- 知識、経験がないと、どこを見ればよいか分かりません。
- 知識、経験を積むことによって、どこを見ればよいか分かってきます。
只、ここに落とし穴があります。 知識、経験を積むことによって、観察力、洞察力をあまり使わず、判断しがちになります。 知識、経験を積むことによって、避けれるものは避けたい、こうなってほしいという気持ちや思い込みが入ってしまう時などです。

自分が想像していた、想定していたことと少しでも違うことが起きたり、返答が返ってきたり、相手に思われたり、予想ができたら、何故、そうなったかを考えることが、観察力、洞察力を鍛えるきっかけになります。その場ですぐにできなくても、見返せるところにメモしたり、自分宛てにメールしたりして、移動中や電車に乗っているときなど、考え事ができる時に、考えてみてください。
見過ごしていたことや、想定が甘かったことや、勘違いしていたことなどに気付く可能性がございます。そういう経験を更に積むことによって、自分より経験をしている人よりも、深い経験を積むことができ、判断するうえで、深い、限りなく正しい判断ができるようになります。

女性には、相手の服装、髪型などの変化を見つける観察力を持っている人が男性より多い傾向にあると思います。男性もそういう観察力を持つことによって、メンバーと今までよりも深い、理解しあえる可能性が広がる関係性を築くことができるようになります。その関係性の延長線上で、今まで気付かなかった、眼には見えないモチベーションや悩み事が見えたりし、メンバーの生産性を上げる術を得たり、将来、可能性のある障壁を先読みでき、対処ができるようになるかもしれません。
経験を積めば積むほど、素直に、正しいと思えることができなくなります。知識があることによって、確認もせずに、こうだと決めつけたくなります。フットワークが重くなり、素直さがなくなってきます。観察力、洞察力によって得たことを実践するには、素直さやフットワークも必要になります。

自分の周りを見渡して、そういう環境がない場合は、勉強会や交流会などでそういう話をできる仲間を見つけることは重要です。知識、経験だけでは、学べないスキルを得るためです。
昨今、SNSの広まりなどで、自身の知りたい情報だけに目を向けて、知りたくない情報を見ないようにする傾向にあります。情報も蔓延し、自身で得たものだけで何でも解決しがちです。こういう時代だからこそ、得ることによって、他者との違いを出せるチャンスでもあるんです。